乳鉢・乳棒 - 化学実験器具一覧
乳鉢は、固体をすりつぶしたり、混合したりするための鉢です。乳棒とともに用いられます。このページでは乳鉢・乳棒の用途と使い方を紹介しています。
もくじ
乳鉢・乳棒とは
乳鉢は、固体をすりつぶしたり、混合したりするための鉢です。乳棒とともに用いられます。
乳鉢は英語で "mortar" 、乳棒は "pestle" といいます。
材質は、陶磁、めのう、ガラス、ステンレス、鉄、アルミナ、PTFE製といった、様々なものが販売されています。高校までの実験でよくつかわれるのは、白くて内部に細かい凹凸のついた磁性乳鉢ですね。特に固い固体をすりつぶすためには、めのう乳鉢が使われます。
値段の相場は、磁性乳鉢(乳棒もセット)が500円くらいから販売されています。めのう乳鉢は1万円程度します。もちろん、サイズによってまちまちです。
乳鉢・乳棒の使い方
乳鉢の中に試薬を入れ、乳棒ですりつぶします。
乳鉢が滑らないように、下にゴム板を敷いて作業するととよいでしょう。乳棒は垂直に保つようにします。
無機粉末試料を混合する際は、はじめアセトンなどの揮発性有機溶媒を加えると、粉末がなじんで混合しやすくなります。もちろん、溶媒は試料に影響を及ぼさないものでなくてはいけません。
乳鉢・乳棒使用上の注意
- 試料が衝撃や摩擦によって、発火や爆発しないかどうか事前に確認する必要があります。このような危険性のある場合は、粉砕してはなりません。
特に次のような物質はほぼ例外なく衝撃によって爆発する危険があります。
(第1類危険物)塩素酸塩、過塩素酸塩、無機過酸化物、硝酸塩、過マンガン酸塩など
(第5類危険物)有機過酸化物、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、アジ化合物など - 試料に空気による吸湿や酸化の可能性がないことを確認します。
- めのう製の乳鉢や乳棒は乾燥機に入れると欠けてしまうことがあるため、入れてはいけません。
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