最小公倍数の意味と求め方
もくじ
最小公倍数とは?
最小公倍数とは、二つ以上の自然数の公倍数のうち最小のもののことです。英語で least common multiple といい、この頭文字を取って LCM と略すことがあります。
例として、2 と 3 の最小公倍数を求めてみましょう。
2 と 3 の最小公倍数を求めよ。
それぞれの倍数を順番に書き出すと次のようになります。
2 の倍数は 2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, …
3 の倍数は 3, 6, 9, 12, 15, 18, 21, 24, …
ですね。これより、2 と 3 の公倍数、すなわち 2 の倍数と 3 の倍数で共通している数は、6, 12, … です。
最小公倍数は、この公倍数のうち最小のものです。よって、2 と 3 の最小公倍数は 6 であることが分かりました。
3 つ以上の数の最小公倍数も、同様に公倍数を求め、その中で最小のものを探すことで最小公倍数を求めることができます。
最小公倍数は、分数の通分をするのに使います。とてもよく使う概念なので、よく理解してくださいね。
最小公倍数の求め方
倍数を順番に書き出して求める方法
最小公倍数を求める単純な方法は、倍数をひたすら書き出して公倍数を見つけ、そこから最小のものを選ぶことです。これは、上の「最小公倍数とは」の項目でも例で挙げた方法になります。
次の例題を一緒に解いてみましょう。
6 と 8 の最小公倍数を求めよ。
この方法では、6 と 8 の倍数をひたすら書き出し、そこから公倍数を見つけます。
6 の倍数は 6, 12, 18 ,24, 30, 36, 42, …
8 の倍数は 8, 16, 24, 32, 40, 48, 56, …
です。よって、6 と 8 の公倍数は 24, 48, … であることが分かります。
最小公倍数は、この公倍数のうち最小のものなので、6 と 8 の最小公倍数は 24 と求まりました。
このように倍数を書き出す方法は、小学校の教科書にも載っている最も基本的な方法です。しかし、計算間違えをしやすかったり、倍数をいっぱい書きだしてもなかなか公倍数が見つからなかったりする可能性があります。
次に示す素因数分解による求め方は、素因数分解さえできれば確実に最小公倍数を求められる方法です。
素因数分解によって求める方法
中学校で学習する素因数分解を使うと、最小公倍数を簡単に求めることができます。
この方法では、次の手順で最小公倍数を求めることができます。
素因数分解による最小公倍数の求め方
- 最小公倍数を求める数を、それぞれ素因数分解する。
- すべての数に含まれる各素因数の指数の最大値を求め、それを因数とする数を求める。
言葉で説明しにくいので、例題を解いて手順を確認しましょう。次の問題は、倍数を順番に書きだして求める方法を説明したときと同じ例題です。
6 と 8 の最小公倍数を求めよ。
まず、6 と 8 をそれぞれ素因数分解します。
\begin{align*} 6 &= 2 \times 3 \\[5pt] 8 &= 2^3 \end{align*}
次に、6 と 8 に含まれる各素因数の指数の最大値を求めます。素因数分解の結果より、素因数 2 の指数の最大値は 3 、素因数 3 の指数の最大値は 1 です。
最後に、これを因数とする数を求めます。すなわち、23 × 3 を計算した、24 が最小公倍数となります。
この結果はもちろん、倍数を書き出して求めたものと同じであることを確認してください。
3 つの数の最小公倍数(例題)
ここでは、3つの数の最小公倍数を求める例題を解いてみましょう。
8 と 9 と 30 の最小公倍数を求めよ。
比較的大きな数の最小公倍数を求める問題なので、素因数分解を使って求めることにします。
それぞれの数を素因数分解すると、次のようになります。
\begin{align*} 8 &= 2^3 \\[5pt] 9 &= \hphantom{2^3} \quad\, 3^2 \\[5pt] 30 &= 2\hphantom{^3} \times 3\hphantom{^2} \times 5 \end{align*}
各素因数の指数の最大値を求めると、素因数 2 の指数が 3、素因数 3 の指数が 2、素因数 5 の指数が 1 となります。よって、これを因数とする数 23 × 32 × 51 = 360 が 8 と 9 と 30 の最小公倍数です。