円周の求め方 - 公式と計算例

円周の長さを求める公式は、次の通りです。

\begin{align*} l &= \pi d \\[5pt] &= 2\pi r \end{align*}

直径d、半径 r の円
直径d、半径 r の円

ここで、l は円周の長さ、π は円周率、d は円の直径、r は円の半径を表します。

小学生向けに、文字を使わずに書くと次のようになります。

(円周)= (直径)×(円周率)= 2×(半径)×(円周率)

円周を求めるには、この公式に円の直径 d または 円の半径 r を代入すればよいです。

このページの続きでは、この公式を使って計算問題を解く方法を説明しています。



もくじ

  1. 円周の長さを求める公式
  2. 円周を求める計算問題
    1. 円の半径から円周を求める問題
    2. 円の直径から円周を求める問題
    3. 円周から円の半径を求める問題

円周の長さを求める公式

前述の通り、円周の長さ l を求める公式は、次の通りです。

\begin{align*} l &= \pi d \\[5pt] &= 2\pi r \end{align*}

この式に出てくる文字の意味は、次の通りです。

l
円周の長さ(length)
π
円周率(= 3.14…)
d
円の直径(diameter)
r
円の半径(radius)

円の直径 $ d $ は円の半径 $ r$ の2倍、すなわち $ d=2r $ であることより

\[ \pi d = 2\pi r \]

の関係が得られています。


この公式が得られる理由を知りたいと思った方がいるかと思いますが、そもそも円周率 π の定義が「円周の、直径に対する比」なのです。

つまり \[ \pi \equiv \frac{\text{円周の長さ}}{d} \] なので、両辺に d をかけて \[ \text{円周の長さ} =\pi d \] となっているだけなんですね。

(じゃあ円周率はどうやって求めているんだ…という疑問が出てきますが…)


続いては、計算問題の解き方を、例題を使って説明します。

円周を求める計算問題

円の半径から円周を求める問題

半径 3 の円の、円周の長さ l を求めよ。

円周の長さを求める公式に代入して

\begin{align*} l &= 2\pi r \\[5pt] &= 2\pi \times 3 \\[5pt] &= 6\pi \end{align*}

中学生になると円周率 π を文字のまま使っていいのですが、小学生は円周率を 3.14 として計算しますね。この場合は

\begin{align*} l &= 6\pi \\[5pt] &= 6 \times 3.14 \\[5pt] &= 18.84 \end{align*}

となります。

円の直径から円周を求める問題

図に示した円の円周の長さを求めよ。

直径4の円

円の直径が 4 であることが分かるので、公式に当てはめると

\begin{align*} l &= \pi d \\[5pt] &= 4\pi \end{align*}

円周率を 3.14 とすると

\begin{align*} l &= 4 \times 3.14 \\[5pt] &= 12.56 \end{align*}

となります。

円周から円の半径を求める問題

※ 方程式を解く問題なので、中学生向けになります。

円周の長さが 12π である円の半径を求めよ。

円の半径を r として、円周についての方程式を立てると

\begin{align*} 2\pi r &= 12\pi \\[5pt] \therefore r &= 6 \end{align*}

となります。