融点測定装置 - 化学実験器具一覧

融点測定装置は、固体粉末の融点を目視によって測定する装置です。

大学の学生実験で使うことがあるかもしれませんね。

融点測定装置


もくじ

  1. 融点測定装置とは
  2. 融点測定装置の使い方
  3. 使用上の注意

融点測定装置とは

融点測定装置は、固体粉末の融点を目視によって測定する装置です。

上の写真の型の装置では、右目でキャピラリー内の試料粉末をルーペを通しながら見て、左目ではミラーで反射された温度計の温度を確認します。

この状態でキャピラリーを載せたアルミプレートの温度を徐々に上げることで、試料を融解させ、その時の温度を確認します。

温度計の温度は、2つのミラー(入射・反射角が45°)を通して、左目で確認できるようになっています。

融点測定装置の使い方

融点測定装置には様々なタイプがありますが、ここでは、棒状温度計を見て測り取る方式の装置について説明します。

  1. 試料を乳鉢で細かく粉砕し、融点測定管(キャピラリー)内に詰める。
  2. 融点測定装置のアルミプレート上のくぼみに、融点測定管を置く。
  3. アルミプレート上にガラスカバーを載せる。
  4. 右目ではルーペを通して試料の入った融点測定管を見ながら、左目ではミラーで反射された温度計の値を見る。この状態で、つまみを回しながら温度を徐々に上昇させる。
  5. 温度上昇に合わせてミラーの位置を動かしながら、試料が融解するときの温度を確認する。融点付近では、1分間に1℃程度の温度上昇に抑える。
  6. 測定が終わったら、ガラスカバーを外し、プレートの温度を下げる。装置によっては、ブロワ―がついていたり、金属プレートを上に載せることで、冷却を速めることが出来る。

使用上の注意

なんといっても、融点付近での温度上昇をゆっくりと行うことがコツです。

早く終わらせたい…と思っていると、融点付近になって一気に温度が上がってしまい、融点が分からなくなってしまうのです。

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