掛け算の筆算のやり方 - 小数点がある場合
小数点がある掛け算の筆算は、次の手順で小数点の位置を求めて計算します。
小数点がある掛け算の計算方法
- はじめに、小数点を無視して掛け算の筆算をする
- かけられる数の小数点以下の文字数を数える
- かける数の小数点以下の文字数を数える
- 手順 2 と 3 の文字数を足した和を求める
- 筆算の結果の右側から、手順 4 で求めた文字数分を数えて、その左側に小数点を打つ
- 必要に応じて 0 の打ち消しや、0 のおぎないをする。
このページでは、小数点がある掛け算の筆算のやり方を分かりやすく説明しています。
整数の掛け算については、前のページで説明していますので、自信が無い方は先に整数の掛け算のページを確認してください。このページでは、小数の掛け算のやり方と、計算結果の 0(ゼロ)を打ち消したり、0(ゼロ)をおぎなう方法を説明しています。
もくじ
小数点がある掛け算の筆算
ここからは、小数の掛け算の筆算のやり方を説明していきます。
前のページで学習した掛け算の筆算のやり方に加えて、計算結果のどこに小数点を打てば良いのか理解をしましょう。
小数×整数の筆算
小数×整数の掛け算の筆算では、最後の計算結果に、かけられる数の小数点の真下の位置に小数点を打ちます。次の例題を確認してみましょう。
1.2 × 24 を筆算で計算せよ。
はじめに、小数点を無視して掛け算の筆算をします。この計算手順は「掛け算の筆算の基本」をご覧ください。次に、下の図のように、かけられる数 1.2 の小数点を、一番下の計算結果の数字まで真下におろします。
これで、1.2 × 24 の計算ができました。筆算の結果から、積は 28.8 と求まりました。
整数×小数の筆算
整数×小数の掛け算の筆算は、上の問題(小数×整数)と同じ考えで計算をします。最後の計算結果に、かける数の小数点の真下の位置に小数点を打ちます。次の例題を確認してみましょう。
12 × 2.4 を筆算で計算せよ。
一度、小数点を無視して掛け算の筆算をします。この計算手順は「掛け算の筆算の基本」をご覧ください。最後に、下の図のように、かける数 2.4 の小数点を、一番下の計算結果の数字まで真下におろします。
これで、12 × 2.4 の計算ができました。筆算の結果から、積は 28.8 と求まりました。
小数×小数の筆算
小数×小数の掛け算の筆算は、次の手順で計算をします。
小数点がある掛け算の計算方法
- はじめに、小数点を無視して掛け算の筆算をする
- かけられる数の小数点以下の文字数を数える
- かける数の小数点以下の文字数を数える
- 手順 2 と 3 の文字数を足した和を求める
- 筆算の結果の右側から、手順 4 で求めた文字数分を数えて、その左側に小数点を打つ
- 必要に応じて 0 の打ち消しや、0 のおぎないをする。
この手順に沿って、小数×小数の 2 つの問題を解いてみましょう。最初の問題はこちらです。
1.2 × 2.4 を筆算で計算せよ。
かけられる数 1.2 と、かける数 2.4 の両方が小数ですね。
一度、小数点を無視して掛け算の筆算をします。この計算手順は「掛け算の筆算の基本」をご覧ください。
次に、小数点の位置を求めます。かけられる数 1.2 の小数点以下の文字数は 1 です。かける数 2.4 の小数点以下の文字数は 1 です。その和は 1 + 1 = 2 となります。したがって、計算結果の小数点の位置は、筆算の最後の行の 288 の右側から、2 文字を数えた位置です。
これで、1.2 × 2.4 の計算ができました。筆算の結果から、積は 2.88 と求まりました。
もう一つ別の問題を解いてみましょう。
1.12 × 2.4 を筆算で計算せよ。
かけられる数 1.12 と、かける数 2.4 の両方が小数ですね。
一度、小数点を無視して掛け算の筆算をします。
次に、小数点の位置を求めます。かけられる数 1.12 の小数点以下の文字数は 2 です。かける数 2.4 の小数点以下の文字数は 1 です。その和は 2 + 1 = 3 となります。小数点の位置は、筆算の最後の行の結果 288 の右側から、3 文字を数えた位置です。
これで、1.12 × 2.4 の計算ができました。筆算の結果から、積は 2.688 と求まりました。
小数点とともに 0(ゼロ)を打ち消したりおぎなったりする計算
ここからは、小数の掛け算とともに、 0(ゼロ)を打ち消したりおぎなったりする場合の説明をします。
計算結果から 0(ゼロ)を打ち消す場合
計算の結果、小数点以下の最後の部分に 0(ゼロ)がある場合は、最後の計算結果ではこのゼロを打ち消します。
次の例題を解いてみましょう。
1.2 × 1.5 を筆算で計算せよ。
一度、小数点を無視して掛け算の筆算をしたあと、小数点の位置を求めます。かけられる数 1.2 の小数点以下の文字数は 1 です。かける数 1.5 の小数点以下の文字数は 1 です。その和は 1 + 1 = 2 となります。小数点の位置は、筆算の最後の行の結果 180 の右側から、2 文字を数えた位置です。
計算結果に小数点を打つと、 1.80 になります。小数点以下の最後の 0(ゼロ)は必要ないので、このゼロはななめ線を引いて打ち消します。その結果、最終的な答えは 1.8 となります。
計算結果に 0(ゼロ)をおぎなう場合
計算の結果、小数点の前までに数字がない場合は、最後の計算結果に 0(ゼロ)をおぎないます。
次の例題を解いてみましょう。
0.3 × 2.4 を筆算で計算せよ。
一度、小数点を無視して掛け算の筆算をしたあと、小数点の位置を求めます。かけられる数 0.3 の小数点以下の文字数は 1 です。かける数 2.4 の小数点以下の文字数は 1 です。その和は 1 + 1 = 2 となります。小数点の位置は、筆算の最後の行の結果 72 の右側から、2 文字を数えた位置です。
小数点を打つと、「.72」となりますが、小数点の一つ前まで 0(ゼロ)をおぎなう必要があります。よって、最後の計算結果では、0.72 となります。
前のページでは、整数の掛け算の筆算のやり方を説明しています。