円の面積の求め方 - 公式と計算例
円の面積を求める公式は、次の通りです。
- 円の面積を求める公式
- 面積 = 半径 × 半径 × 3.14(円周率)
- 円の面積を求める公式(文字式)
- \begin{align*} S &= \pi r^2 \end{align*}
ここで、S は円の面積、π は円周率、r は円の半径を表します。
このページの続きでは、この公式の導き方のイメージと、円の面積を求める計算問題の解き方を説明しています。
小学生向けに文字を使わない説明もしているので、ぜひご覧ください。
もくじ
円の面積を求める公式
前述の通り、円の面積 S を求める公式は、次の通りです。
\begin{align*} S &= \pi r^2 \end{align*}
この式に出てくる文字の意味は、次の通りです。
- S
- 円の面積(Surface area)
- π
- 円周率(= 3.14…)
- r
- 円の半径(radius)
公式の導き方のイメージ
円の面積の公式はどのように導き出されるのでしょうか?なぜ、面積を半径×半径×3.14で求めることができるのでしょうか?とても良い疑問ですね。ここからはその疑問に答えていきます。
円の面積を求める公式は、円を無限個の扇形に分け、それを長方形につなぎ変えることで導くことが出来ます。
いきなり無限個…といわれてもよくわからないと思うので、まずは円を同じサイズの扇形に6等分してみましょう。そして、図のように並び替えます。
ふ~ん…という感じですね。並び替えた後の図形が、なんとなく平行四辺形っぽく見えるでしょうか?
ではでは、円をもっと細かく分割していきます。次は24等分です。
これくらい細かくすると、分割された扇形の弧が、曲線ではなくて直線に見えてきますね。
並び替えた後の図形の、どこが円の半径にあたり、どこが円周に当たるか、考えてみてください!
それではもっと細かく、120等分してみます!
う~ん、パッと見、並び替え後の図形は長方形ですね。
この120分割から得られる長方形は、もちろん完全な長方形ではありません。しかし、このようにどんどん細かく分割して並べていくと、無限に分割して並び替えたときには完全な長方形とみなしてよいということが分かっています。
無限分割して並び替えると、下の図のようになります。
ここで、長方形の縦の長さは円の半径(図の青線)に等しく r です。そして、円周は2つの横の辺に等しく分けられているので、横の辺の長さは、円周 2πr(図の赤線)の半分である πr です。わかりにくかったら、前に戻って12分割の絵を見てみましょう!
よってこの長方形の面積は、(縦)×(横)より
\[ r \times \pi r =\pi r^2 \]
となります。
ところで、この長方形は元の円を分割して並び替えたものでした。つまり、長方形の面積と円の面積は等しいのです。よって円の面積も、$ \pi r^2$ ということが分かりました。
厳密な証明にはなっていませんが、円の面積の公式を導き出す方法をイメージで分かってもらえたでしょうか?
続いては、円の面積を求める計算問題を解いてみましょう!
円の面積を求める計算問題
半径から面積を求める問題
半径 3 の円の面積を求めよ。
円の面積を求める公式に代入して、計算すればいいだけですね。求める面積 S は
\begin{align*} S &= \pi r^2 \\[5pt] &= \pi \times 3^2 \\[5pt] &= 9 \pi \end{align*}
中学生以上なら円周率を文字 π で表してよいですが、小学生の場合は、円周率を 3.14 として計算しなくてはいけませんね。累乗も使わずに書くと、
\begin{align*} \text{円の面積} &= \text{半径} \times \text{半径} \times 3.14 \\[5pt] &= 3 \times 3 \times 3.14 \\[5pt] &= 28.26 \end{align*}
となります。
直径から面積を求める問題
次の図に示した円の面積 S を求めよ。
図に示された円は、直径 4 の円ですね。半径 r は、直径の半分より、$ r = \frac{4}{2} = 2 $ です。
あとは公式に代入して
\begin{align*} S &= \pi r^2 \\[5pt] &= \pi \times 2^2 \\[5pt] &= 4\pi \end{align*}
小学生向けに、円周率 π を 3.14 として計算すれば
\begin{align*} \text{円の面積} &= \text{半径} \times \text{半径} \times 3.14 \\[5pt] &= 2 \times 2 \times 3.14 \\[5pt] &= 12.56 \end{align*}
となります。
面積から半径を求める問題
次の問題は方程式を解くので、中学生向けとなります。
面積 16π の円の半径を求めよ。
円の半径を r とし、面積についての方程式を立てて解きます。
\begin{align*} \pi r^2 &= 16\pi \\[5pt] \therefore r &= 4 \quad (\because r \gt 0) \end{align*}
2次方程式となりましたが、r は正の数であるため、答えは r = 4 の一つに決まります。
他の平面図形の面積の求め方は、次のページでご覧になれます。