コルクボーラー - 化学実験器具一覧

コルクボーラーは、ゴム栓やコルク栓に、ガラス管等を通すための穴をあける器具です。このページではコルクボーラーの用途と使い方、注意点を説明しています。

穴あきゴム栓は小学校や中学校で使ったことがあるものの、その穴を自分で開けたことのない人がほとんどだと思います。基本、最初から開いてますから。でも、おそらく実験の先生がこのコルクボーラーを使って開けてくれたのだと思いますよ。

コルクボーラー


もくじ

  1. コルクボーラーとは
  2. コルクボーラーの使い方
  3. コルクボーラー使用上の注意

コルクボーラーとは

コルクボーラーは、ゴム栓やコルク栓に、ガラス管等を通すための穴をあける器具です。英語では "cork borer" と表します。

片方の端に刃が、もう片方に持ち手がついており、これを栓に当てて回転させながら押し込むことで、栓に穴をあけます。金属製です。

「コルク」ボーラーという名ですが、コルク栓のみならずゴム栓に穴を開けるのにも用いられます。刃の形状が「平刃」と「鋸刃」の2種類あり、平刃はコルク栓に、鋸刃はゴム栓に用います。平刃でゴム栓を開けるにはかなりの力が必要となり、逆に、鋸刃でコルク栓を開けようとすると、コルクがボロボロになってしまいます。

鋸刃(コルクボーラー)
鋸刃(コルクボーラー)

穴の径の違いで、12種類くらいがセットになって販売されています。また、穴をあけた後に「くりぬかれた部分」がコルクボーラーの中に入ってしまうので、これを取り除くための棒がセットになったものもあります。

穴が開いたゴム栓というのも市販されていますが、値段が高いうえ、サイズのバリエーションも少ないため、一般的にはコルクボーラーを用いて自分で穴をあけます。

値段は、1本600円程度です(大きさにより異なります)。

コルクボーラーの使い方

  1. 開けたい穴の直径とほぼ同じ外形のコルクボーラーを選ぶ。
  2. ゴム栓またはコルク栓の径の大きいほうを下にして置き、コルクボーラーを垂直に押し当てる。
  3. コルクボーラーを回転させながら、押し進めて穴をあける。この時、押す力よりも回す方に力を加える。少し水を加えると、滑らかに回転させられます。(← 摩擦で結構発熱します。)
  4. 穴が貫通する直前に、木の板やボール紙などを下にひいておき、この状態で貫通させる。
  5. (貫通後、コルク栓の場合は穴の内側を棒ヤスリで滑らかにし、コルクの屑は取り除いておく。)
  6. コルクボーラーの穴に残ったゴム栓は、付属の押し棒で取り除く。それでも取れない場合は、バーナーで軽くあぶりながら取り出す。

コルクボーラー使用上の注意

  • 栓の径が大きいほうを下にして置くことで、より安定性が得られます。また、多少貫通後の穴の位置がずれても、底面から穴が外れることがありません。
  • 穴を開けているときは、時々いろいろな角度から見てボーラーが栓に対して垂直になっていることを確認します。
  • 穴を開ける際は、よく回転させるようにします。押し進める力が大きすぎると、穴の径が小さくなってしまいます。
  • 最後に貫通させるときは、ゴム栓が外に膨れ上がるため、特によく回転させることが大事です。また、膨れ上がりを防ぐため、木片やボール紙を敷いて、これに押し付けるようにして貫通させるとよいです。

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