英語による数式の読み方②(文字式・累乗・根号・不等号)

このページでは、中学校学習レベルの数式を英語で読む方法をご説明しています。

2次方程式 $ ax^2+bx+c=0 $ や、その解の公式 $ x=\frac{-b \pm \sqrt{b^2 -4ac}}{2a} $ のような文字式、ルート累乗を含む式って英語でなんて言えばいいんだろう… そんな疑問をこのページで解決しましょう!

これらの式の読み方は、このページの最後でまとめとして解説しています。



もくじ

  1. 文字式
  2. 累乗・根号(ルート)
  3. 不等号・その他の記号
  4. まとめ

このページでは、数式の英語読みを紹介していますが、読み方は必ずしも 1 通りではないことに注意してください。ここで紹介した以外にも、いくつかの読み方があります。

たとえば、日本語で等号「=」を「イコール」と読む場合もあれば、「は」と読む場合もありますね。同様に英語でも複数の読みがあり、"equals" や "is equal to" のほかに、 "is" や "makes" と読むことがあります。

このページで紹介しているのは、あくまでも代表的な読み方のみであることをご了承ください


文字式 の英語読み

文字式(literal expression)の英語読みについては、前ページで紹介した加減乗除の規則などを用いるほかは、特別な違いはありません。

例で確認してみましょう。

$ ax+bx=c $

a x plus b x equals c

a, b, x はそのまま エー、ビー、エックス と読みます。


分数の場合は、"(分子)over(分母)" の順で読みます。

$ \frac{2a}{b} $

two a over b

累乗と根号 の英語読み

累乗 power

累乗を英語で読むには、底に続けて、指数部分を "to the n-th (power)" の形で読みます。最後の power は省略されることがあります。

$ 10^7 $

ten to the seventh (power)


$ 2^{-5} $

two to the minus fifth (power)


ただし、2乗の場合は squared 、3乗の場合は cubed が用いられます。

$ 10^2 $

ten squared


$ 2^3 $

two cubed

累乗の底を base 、指数を exponent といいます。

根号(ルート) radical sign

根号を英語で読むには、"the n-th root of ~" の形で読みます。

$ \sqrt[4]{7} $

the forth root of seven


ただし、平方根は "the square root of ~" 、立方根は "the cube root of ~"が用いられます。

$ \sqrt{6} $

the square root of six


$ \sqrt[3]{8} $

the cube root of eight

不等号・その他の記号 の英語読み

不等号 inequality sign

不等号は英語で、それぞれ次のように読みます。

$<$
is less than
$ > $
is greater than
$ \leq $ , $ \leqq $
is less than or equal to
$ \geq $ , $ \geqq $
is greater than or equal to

less than や greater than はそれぞれ、「~より大きい」「~より小さい」という意味を表します。つまり、~に入る数字自身は含みません。その数自身を含める(~以上・~以下と表現する)には、 or equal to を付け加えます。

記号 $ \leqq $ , $ \geqq $ は、大学以降それぞれ $ \leq $ や $ \geq $ とイコールの線を一本しか書かないことが多いです。

その他の記号

「ほぼ等しい」「等しくない」「プラマイ」「マイプラ」などと日本語で読んでいる記号の英語読みです。

$ \fallingdotseq $ , $ \approx $
is approximately equal to
$ \neq $
is not equal to
$ \pm $
plus or minus
$ \mp $
minus or plus

$ \fallingdotseq $ は大学以降 $ \approx $ に置き換えて使うことが多いです。

まとめ

最後に、このページの冒頭で出した数式の読み方を確認しましょう

まずは2次方程式(quadratic equation)の一般形です。

\[ ax^2+bx+c=0 \]

a x squared plus b x plus c equals zero.

equals to zero を vanishes とカッコつけて読むこともできます。vanish は「消えてなくなる」という意味から、「ゼロになる」ということを表します。


続いて、2次方程式の解の公式です。

\[ x=\frac{-b \pm \sqrt{b^2 -4ac}}{2a} \]

x equals minus b plus or minus the square root of b squared minus four a c over two a.

となります。

英語では 分子→分母 の順で読むことを再確認しましょう。


次の式は、高校で学習するものだと思いますが、不等号を使った、相加平均(arithmetic mean)と相乗平均(geometric mean)の関係式の読み方も、確認してみましょう。

\[ \frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab} \]

a plus b over two is greater than or equal to the square root of a b.


これまた高校学習レベルかもしれませんが、次の因数分解の公式も読んでみましょう。

\[ a^3 \pm b^3 = (a \pm b)(a^2 \mp ab + b^2) \]

a cubed plus or minus b cubed equals a plus or minus b times a squared minus or plus a b plus b squared, respectively.

最後の respectively は「それぞれ」という意味であり、$ \pm $ と $ \mp $ がそれぞれこの順(上の符号同士、下の符号同士)で対応しているよ、ということを示しています。

中学生向けに式の意味を解説しておきますと…この式は、 \[ a^3 + b^3 = (a + b)(a^2 - ab + b^2) \] \[ a^3 - b^3 = (a - b)(a^2 + ab + b^2) \] の2式をまとめた形で書いているということです。

前ぺーでは、小学校学習レベルの数式を英語で読む方法を説明しています。